
「英語が苦手だけど、外資系で働けるのだろうか?」

英語が得意でなくても、外資系で働いている人っているのかな?

外資=英語力が必須と思われがちですが、そんなことありません。
わたし自身、15年間の外資勤務を経て、英語が苦手でも活躍している人たちを何人も見てきました。
そういった人たちの特徴は、以下の5つです。
- 伝える力がある Good at communication
- 専門性が高い Knowledgeable
- 学ぶ姿勢がある Eager to learn new things
- ロジカルに話せる Speak logical
- ビビらないメンタルを持っている Mentally matured
この記事では、英語が得意な私だからこそ気づいた、「英語が苦手でも評価される人」の共通点を、実体験ベースで紹介していきます。
英語が苦手でも外資で活躍する人の特徴5つ
特徴①|伝える力がある(語学力よりも “コミュニケーション力” )
英語が完璧でなくても、言いたいことを明確に伝えられる人は活躍しています。
ボディランゲージや図解、簡潔な言葉で、相手にしっかり伝える力がある人は強いです。
英語で話すためには、話したい内容が頭の中にないと話せません。
伝え方(どんな語彙を使う)は人それぞれですが、最も大切なことは相手目線で話せるかどうか。
実体験:わたしは、以前に外資系の半導体メーカーで働いていました。
外資系の半導体メーカーで多いのが、日経の大手メーカーで働いた後に、転職して外資に移って来られるという人たちです。
例:日系大手の企業、パナソニックやシャープで10〜20年勤務 → 米国・台湾系の企業へ転職
そういった方々は、日系企業での勤務経験が長いため、それほど英語に精通していません。
わたしのように、学生時代に英語を専攻していたり、留学経験があるわけでもありません。

しかし、昭和気質の方が多く、対人コミュニケーション力がとても高いです。人の感情を読み取る力、空気を読む力は抜群です。英語も、中学英語レベルの方もいらっしゃいました。
英語の語彙力はありませんが、相手の言わんとしていることを汲み取る力、雑談力など、
経験がある方は英語に特化していなくても外資系企業で十分働いていけます。
特徴②|専門性が高い(英語より“実務力”)
技術職や財務、マーケティングなどの専門職では、英語力より「その分野に精通しているか」が問われます。

英語がカタコトでも、頼られる人材はたくさんいます。
たとえばエンジニアの方たちは、営業職の方たちのサポートが仕事です。
営業はみんな日本人なので、日本語でコミュニケーションすることに何の問題もありません。
余談ですが、各業界にいろいろな TLA(Three-Letter Acronym)があります。
FAE:Field Application Engineer ・・ 半導体業界のエンジニア
RFE:Request for Enhancement ・・ ロボット業界のエンジニア
実体験:製品知識が豊富なベテラン社員の方々は、英語力は強く求められません。経験豊富な社員の肩書は、「シニアエンジニアマネージャー」など、シニアがつきます。

実際、英語がまったく話せないエンジニアの方もいます。
専門性を高めてから、外資系へ転職を実現することも、
良い方向性かなと思います。
特徴③|学ぶ姿勢がある(完璧じゃなくても伸びる人)
最初は英語が苦手でも、「学ぶ姿勢」がある人は評価されやすいです。
英語を使うことを恐れず、少しずつでも努力している人には、上司もチャンスを与えます。
わたしが最初に働いていた会社は、アメリカのに本社を設けていました。
当時は20代半ばで、ビジネスにも精通しておらず、ビジネス英語は苦手でした。
- 会社に行く前に、NHKラジオイングリッシュを毎日聞いて、書き出す(ディクテーション)
- 外国人顧客と積極的に、英語でコミュニケーションを取る
- 英語でメールを書く

外資系で働いていいると、英語が上手な人がいるので、彼らの真似をして学ぶことで英語力がドンドン上がっていきます。1日単位ではわからないかもしれませんが、半年から1年スパンで振り返ると、びっくりするほど英語力が上がっていたりします。
実体験:わたしが最初にいた会社では、アメリカの大学を卒業した、英語がとても得意な先輩がいました。その人から刺激をもらって、ビジネス英語がドンドン上手くなっていきました。
コツは、継続。上手な人がどのように勉強してきたか、どういう表現を使っているか、継続して学ぶことで確実に英語力は上がっていきます。
特徴④|ロジカルに話せる(言語より“思考の構造”)
英語力が高くなくても、「話の構造」がしっかりしている人は伝わります。
結論→理由→具体例といったフレームワークを使える人は、英語が多少拙くても評価されやすいです。

参考までに、これはPREP法という表現方法です。
最初に言いたいことのポイントを相手に伝えることで、自然と理由が伝えられるようにします。また理由だけでは相手が理解できないかもしれないので、その次に具体例も付け加えます。
日本語 | English |
---|---|
P(結論): 朝ごはんはとても大切です。 |
P (Point): Breakfast is very important. |
R(理由): なぜなら、1日のエネルギー源になるからです。 |
R (Reason): Because it gives you the energy you need to start your day. |
E(具体例): 例えば、朝ごはんを食べないと集中力が下がったり、午前中に眠くなったりします。 |
E (Example): For example, if you skip breakfast, you may feel tired or have trouble focusing in the morning. |
P(再主張): だから、健康やパフォーマンスのためにも、朝ごはんを食べることをおすすめします。 |
P (Point again): So, for better health and performance, I recommend eating breakfast. |
実体験:わたしが食品メーカーでマネージャーとして働いていた時、上司だったダイレクターの人は寡黙な方でした。寡黙なゆえ、必要な事以外は話さないので、自然とロジカルに話すタイプでした。
※なにか話した後は、「なぜなら」が口癖。
特徴⑤|ビビらないメンタル(堂々とする=信頼感)
語彙や文法に自信がなくても、「堂々と話す」姿勢が信頼を生みます。
怖がって黙り込むより、下手でもまず話してみるマインドが大事です。

外資系企業での仕事、海外でのビジネスにおいては、「主張」することが本当に大切です。
「阿吽の呼吸」「空気を読む」「本音と建前」などの考え方もありますが、日本ほど重きを置いていません。
それよりも、間違えて良いので、まずはしっかりと自分の意見を伝えてから、
それを堂々と実行に移す人の方が信頼されたりします。
実体験:わたしのいまの会社の上司は、失敗しまくっています(笑)部下としては大変な麺もありますが、それゆえ自分が失敗することにも許容してくれます。

ビビらずに、現状をよくするための行動・失敗であれば、外資系企業では肯定されることが多いです。
逆に、英語ができても外資で活躍できない人の特徴
意外かもしれませんが、英語ができても外資系企業で成功できない人もいます。
こういった人たちに共通しているのは、以下の内容です。
- 英語は流暢でも、内容が薄い・行動が伴わない
- 語学力をひけらかして、周囲との協調性を欠く
- 「英語を話すこと」が目的化してしまい、仕事の本質を見失っている
英語の専門職であったとしても、英語を用いる理由は、仕事をすることです。
話している内容があまりにも抽象的だったり、英語ができるからといって他の実務の習得に時間を使わなかったりすると、会社では評価されません。

また、「英語を話すこと」が目的とならないように注意します。英語は仕事を円滑に進めるための
「手段」であって、英語を話すことが「目的」ではありません。
英語ができる=即戦力とは限りません。
大切なのは「相手に価値を届けられるかどうか」です。
英語が苦手な人に伝えたいこと
英語が苦手でも、外資で通用するチャンスは十分にあります。
必要なのは、「伝える力」「専門性」「前向きな姿勢」です。
英語は、時間さえ使えば誰でも上手になります。ポイントは、目的意識をしっかりともって、
自分の人生の優先順位で「英語学習」の位置を高く保てるかです。

英語の学習法でお悩みの方には以下の記事がオススメ。
第二言語をどのように効率的に学べばよいか、最短で学習するにはどうすればよいか、具体的に説明しています。
まとめ|英語が苦手でも、仕事は語学力だけがすべてじゃない
- 英語が苦手でも、外資で活躍している人はたくさんいる
- 評価されるのは「伝える力」「実務力」「人間力」
- 「できないから諦める」のではなく、「挑戦しながら伸ばす」意識が大事

外資系企業にいても、英語が得意でない人はたくさんいます。
20代〜30代の若い方であれば、外資系へ転職することで、英語力を上げながら総合的なビジネススキルを高めていくことが可能。かつ大幅な年収アップも実現できます。
いま英語ができないことを理由に外資系への転職をあきらめる必要はなく、転職を成功させる選択肢は多々あります。
あなたの中にある強みを、ぜひ武器にしてください。
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