【海外営業のリアルな1日】出張・商談・移動…15年の経験から語る実体験

海外に行ける仕事

なぜこの記事を書いたのか?

「海外営業って、実際どんな1日を過ごしているの?」
「どんな仕事内容なのか、想像ができない」

転職を考えている人や若手ビジネスパーソンから、よく聞かれる質問です。

私自身、キャリアの初期には「海外営業=かっこいい」というイメージだけで飛び込みましたが、
実際の業務は想像以上に地道で、ハードな側面もありました。

MAO
MAO

この記事では、リアルな1日のスケジュールを時系列でご紹介し、実際の働き方を体感できるように構成しています。

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筆者プロフィール|海外営業歴15年、3か国語で仕事

  • 経験業界:IoT(産業機器)、食品、半導体、エネルギー業界
  • 使用言語:日本語、英語、中国語(TOEIC940、HSK5級相当)
  • 担当エリア:APAC(中国・台湾・韓国・タイ等)、北米(アメリカ・カナダ)
  • 現職:アメリカ系外資系ロボティクス企業にて、全国を担当するセールスマネージャー

海外営業の仕事内容【出張前の準備】

海外出張へ行く前には、以下のように準備を進めていきます。
以下は、アメリカロサンゼルス出張へ行ったときの準備な流れです。

  • 日程調整、顧客とのアポイントメント
  • 商談資料の準備
  • 飛行機とホテルの予約
  • 移動手段の確認
  • その他
チェック項目 優先度 補足メモ・ポイント
パスポート ★★★★☆ 有効期限6か月以上あるか確認
ビザ(必要国のみ) ★★★★☆ 渡航先によってはESTA、ETA等が必要
航空券(往復) ★★★★★ 予約済かつ旅程と整合性があるか
ホテル予約 ★★★★★ アクセス良好・領収書取得しやすい場所
移動手段(ウーバー、レンタカー等) ★★★★☆ 必要に応じて国際免許証も確認
顧客アポイントメント ★★★★★ 日時、場所、目的が明確か?
プレゼン資料(PDF・PPT) ★★★★★ 英語対応&オフラインでも開ける状態に
商品カタログ・フライヤー ★★★★☆ 必要部数を印刷 or デジタルで準備
サンプル品(食品・製品等) ★★★★☆ 輸送・現地調理方法も想定
名刺 ★★★★☆ 多めに持参、日英併記がおすすめ
Wi-Fiルーター or 海外SIM ★★★★☆ 通信が命。渡航先で繋がるものを選定
スマホ・充電器・変換プラグ ★★★★★ 忘れがち。110V対応か確認
常備薬 ★★★★☆ 風邪薬・胃薬・頭痛薬など信頼できるもの
着替え・身だしなみ用品 ★★★☆☆ ビジネスウェア、洗面用具、靴磨きなど
会社クレジットカード ★★★★☆ 支払い制限額・有効期限もチェック
海外旅行保険 ★★★☆☆ クレカ付帯 or 個別加入の確認
お客さんへのお土産 ★★★★☆ 日本でしか買えない物を持っていくと好印象

アジアなど近隣国へ行く場合は、最短1日で行く場合もありますが、アメリカなど遠方へ行く場合は最低でも一週間からの長期となります。なので、忘れ物がないか事前準備が大切。

いつも、Lサイズのスーツケース2個持っていってました。

MAO
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チェックリストとして準備しておけば、忘れ物がなくなって時間を節約できます。

顧客とのアポイントメント

出張するときに、会う人達とのアポ取りが最初のステップです。
主に、以下の人たちと商談します。

  • 販売代理店
  • 最終顧客(エンドユーザー)

食品メーカーで勤務してアメリカに出張していた頃は、まず現地の販売店(輸入商社含む)へ連絡して、商談する目的を明確にします。

①新商品の紹介
②来期の予算を決める会議
③展示会への出展

上記は、海外出張でよくある出張シナリオです。

商談資料の準備

出張する目的が明確になったら、商談する際につかう資料を準備します。
たとえば、①の新商品の紹介ケースだと、以下のようになります。

・新商品の特徴が説明されている資料(PPT、Googleスライドなど)
・サンプル品 ※もしあれば

資料では、既存品や他社品と比べたときに、どこが違うか、どのように差別化されているか言語がされていることが大事です。最重要事項は、顧客にとってそれを買う価値があるかどうか

またわたしは食品メーカーで勤務していたので、食品サンプルは絶対に持っていっていました。
実際にお客さんにサンプル品を作って食べてもらって、五感で感じていただくことで、より良さをわかっていただけます。

飛行機とホテルの予約

資料がざっくり準備できたら、飛行機とホテルを予約します。

ホテルはキャンセルが容易ですが、飛行機のキャンセルは簡単にできないため注意が必要(笑)

アメリカのホテルは、円安x現地インフレの影響から高額です。
会社の予算内で収まって、かつ訪問先からアクセスの良い場所が理想的です。人の多い、市街地で予約することが多いです。

たとえばアメリカロサンゼルスでは、トーランスという日本人街があります。
日系レストランや日系スーパーも周囲にたくさんあるので、日本語が使える場所も会って便利です。

移動手段の確認

アメリカでの移動は、NY以外はほとんど車です。

わたしは、主にウーバーで移動していましたが、レンタカーで移動することも可能。国際免許を取得する手続きは以外と簡単です。

または、お客さんの車に乗せてもらって、一緒に最終顧客(エンドユーザー)様へ行くことも多いです。その場合、お客さんの会社まで行くのか、ホテルまで迎えに来てもらうのかなど、事前に集合場所と時間を決めておきます。

その他

アメリカなど日本から遠い場所へ出張に行くときは、短くとも1週間、最長3週間ほど滞在していました。(週末を2〜3回過ごすw)

なので現地でスケジュールが変更となることもあります。ポケットWi-Fi・SIMフリースマホなどは、必須です。

長期出張の場合は、日用品や常備薬なども必要になってきます。現地で病院に行く場合は何かと大変なので、確実に持参するようにしましょう。

 

MAO
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では、実際にどんなふうに1日を過ごしているか見ていきましょう

海外営業の1日【出張時のリアルスケジュール】

7:00 起床 → 現地ホテルで朝食&商談準備

ロサンゼルスのトーランスでは、以下のホテルに何度か宿泊しました。
高すぎず安すぎず、一般的なビジネスマンが宿泊するホテルです。

リダック ゲートウェイ ホテル トーランス

ホテルで目覚め、まずはメールを確認。日本との時差があるため、朝起きると前日分の連絡がメールで届いています。

ホテルで朝食を食べながら、

①前日分のメールチェック
②本日の行動スケジュールと、プレゼン資料の最終確認

これらを行うことが、出張中の起床後のルーティンでした。

9:00 顧客訪問・プレゼン・技術サポート

スタバなどで買ったコーヒーを飲みながら、ウーバーでホテルを出発。

事前にアポイントメントを取っていた現地企業のオフィスに移動します。(ロサンゼルスの気候は最高、晴天の中気持ちよく1日が始まります)

企業によっては通訳の方が同行することもありますが、わたしの場合は英語で直接やり取り。

商談するお客様は、日本人・アジア系・アメリカ人とさまざま。
役職や職種も、現地法人責任者〜営業担当〜品質関連の方まで多岐にわたるため、誰と会うかでプレゼンする内容も適宜変化させてます。

12:30 ランチ|現地の文化に合わせる工夫

商談が終わると、現地スタッフや取引先と一緒にランチへ。

出張中は、ランチ・ディナーともにお客様といっしょに食べることが多いです。

これは海外に限りませんが、食事の時間に信頼関係が築けることが多くあります。

美味しい食事を一緒に食べて、同じ感情を共感することで、距離が一気に縮まることもしばしば。
食事の時間も仕事の一部です。

14:00 -17:00|同行営業

一緒にランチを食べたら、最終顧客のオフィスへ一緒に向かいます。

食品メーカーで海外営業をしていた頃は、以下のような商流となります。

【登場人物】
①MAO:日系食品メーカーA社の海外営業
②現地販売店代理店:A社の製品を仕入れて、アメリカで販売する企業 ※日系、アメリカ系など
③最終顧客:現地にあるスーパーやレストラン(Costco、ウォールマートなど)

この3社間で、話をすることが多いです。
メーカー、商社(販売代理店)、小売店(最終顧客)と、ビジネスの商流は日本も海外もほとんど同じ。

日本国内と大きく違う点は、輸出と輸入が必須であること。
輸出業者と輸入業者は関係性が近いため、彼らと関係性が構築できれば、ビジネスがよりスムーズになります。

 

印象的だった出張エピソード3選

① 飛行機を乗り過ごした

某出張のときに、以下のように移動することがありました。

東京(成田から出国) → ロサンゼルス(2〜3日) → サンフランシスコ(2〜3日) → 東京(帰国)

ロサンゼルスからサンフランシスコへは飛行機で1〜2時間で移動が簡単なので、
油断していたら時間を間違えてしまって、乗るべき飛行機に乗れませんでした(笑)
急いで航空会社へ連絡して、その日の遅めの便に振り替えてもらって、すこし遅刻しましたがお客さんと合流できました。

その時は追加料金なしで変更できましたが、もし追加料金が発生する場合、会社へ稟議書を提出するなど面倒な作業がたくさん・・
海外ではトラブルや予定変更もよくあるので、こういうときのサバイバル英語は大切です😁

また余談ですが、海外出張をくり返していると、マイルがどんどん溜まっていきます。

JAL系列のワンワールド、ANA系列のスターアライアンスなど、使用する航空会社は同じグループにしておくとお得です。

② 左ハンドルのBMWを運転した

同じ業界に長くいると、業界内で横のつながりが生まれてきます。

わたしは主にウーバーで移動していましたが、仲良くなった食品メーカーB社の方は、
いつもレンタカーで移動していました。そして、同席させてもらったときに運転させてもらいました。

BMWのような高級車は、購入すると初期費用と維持費ともに高額ですが、
レンタカーだと比較的リーゾナブルです、

ウーバー移動より安く住むことも多いため、左ハンドルに抵抗がない方にはオススメ。

手段 基本料金(3日間) 備考
BMWレンタル 200 – 350 USD 車種や保険により変動
Uber利用(100 USD/日) 300 USD 追加コストなし、手間少

③ シリコンバレーの企業をいろいろ見て回った

アメリカ西海岸のベイエリアといわれる場所は、俗に言うシリコンバレーです。

半導体やIT企業の本社が集結していて、個性豊かなオフィスを見て楽しめます。

Google、Meta、楽天、またスティーブ・ジョブスの演説で有名なスタンフォード大学など、
仕事の合間や休日に見て回った経験は、思い出に残っています。

海外でしかできないことを体験できるのは、海外営業の醍醐味です。

 

最後に

私も最初は「英語できる=かっこいい」という憧れだけで飛び込みましたが、地道な積み重ねと失敗の連続でした。この記事を通して、あなたが一歩踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

👉 海外営業のキャリアパスや向いている人の特徴は[こちらの記事]

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