海外営業と聞くと、
・仕事で海外に行けて楽しそう
・英語力を活かせて、やりがいがある
こういったイメージを持つ方も多いと思います。
しかし、「思っていたよりも大変でストレスが多い…」と感じている海外営業マンも少なくありません。
この記事では、私が約7年間の海外営業経験を通じて感じた、誰にでも当てはまるストレスの原因を紹介します。

ストレスは仕事にもつきもの。
大切なのは、そのストレスとどう向き合い乗り越えていくか。
うまく対処することで、海外営業の魅力ややりがいを存分に味わうことができるのです。
海外営業で感じるストレスと対処法
時差対応(早朝や、夜遅くの対応)
海外とビジネスするうえで、時差は避けられません。
とくに日本と相性が悪いのは、アメリカの東海岸にある都市(ニューヨークなど)です。
アメリカの東海岸 → 早朝に対応(AM5〜7時頃)
ヨーロッパ → 夜遅くに対応(PM10時〜12時頃)

わたしがいま勤めている会社の本社は、カリフォルニアにあるため、
日本と相性が良く助かっています(笑)
また出張の際には、時差ボケとの向き合う必要があります。
英語コミュニケーションへの不安
仕事を英語で使う難しさは、ビジネスコミュニケーションとなるため、間違った理解ができないことです。日本語以上に集中して話すため、仕事が終わったらそれなりに疲れます。
聞き間違いや言い間違いは、誰にでもあります。その場で聞き直したり、再度伝えたりすることを意識すれば大丈夫です。

商談の際には、終了する前にラップアップします。また、商談が終了したらメールでサマリーを送るなどすれば、認識がずれることはありません。
また英語力は、時間を使うだけ上達します。以下の記事でオススメの英語勉強法を紹介しているので、ぜひ参考としてください。英語が上達するほど、仕事は楽しくなります。
文化や価値観のギャップ
日本の企業が考えることと、海外の企業が考えることは、同じではありません。
前提が揃わないことが多いため、文化・価値観の違いを、社内の関連部署などに説明する必要があります。

たとえば、社内での過去の成功事例や前提が、海外市場では通用しないことが大半。日本で有名な製品でも、国が変われば無名になります。
一部の日系大手は、日本市場と同じ戦略で戦おうとするため失敗します。
競合他社やベンチマーク企業が実施している成功事例など、対象となる国の市場の特色を社内に発信することで、自分の失敗と勘違いされないようにしましょう。
ノルマ・プレッシャー
日本市場はシュリンクしているため、海外市場には経営陣も期待しています。
そのため、営業であれば予算が多く設定されて、プレッシャーを感じることもあるかもしれません。

日本よりも市場の予測が難しいので、予算達成が難しい場合は、その理由を言語化して共有することが大切です。
相談できる人が社内にいない
海外営業部は、国内営業部と比べると人数が少ないです。(英語人材は希少)
そのため、具体的な相談をできる仲間が部署内にしかいません。
参考として、わたしが以前働いていた会社の海外営業部の構成です。
・食品メーカー : 5-7 人(全社で約800人)
・食品メーカー : 10 人前後(全社で約300人)
中小企業だと海外売上の割合は10%ほど、キーエンスのような海外売上比率が高い企業だと、
50%前後と言われています。

わたしは、他のメーカーの海外担当者やお客様と仲良くなることを意識して、相談しやすい環境を構築することを意識していました。
海外営業に向いている人・向いていない人
向いている人の特徴
- 自主的に動ける
- 英語が得意より「通じればOK」と思える人
- 異文化を楽しめる

気さくな性格だと、海外営業に向いていると思います。
フットワーク軽いほうが、長く海外営業は長く続けられるので、
気負いすぎずにその瞬間を楽しんでいきましょう。
向いていない人の特徴
- 指示がないと動けない
- 完璧主義
- 深夜対応や変則勤務が苦手
反対に、決まったことを着実にこなすだけの方は、苦労するかもしれません。
突発的なことや想定外の出来事は、よく発生します。想定外の事態に備えておくため、空いた時間は上手にリラックスすることも大事です。
たとえば、わたしが食品メーカーで働いていたときは、よく納期が遅れました。
これはコンテナで輸出する際に、避けられない事態です。(天候不良による抜港など)

販売代理店、乙仲、物流会社などと連携して、最短納期を確認していました。
影響の範囲外のことは気にせずに気負わず、ベストを尽くして天命を待ちます。
ストレスとどう付き合うか?私の対策
- 英語は7割伝わればOKと割り切る
- 朝型生活にシフトして時差対応
- 「文化の違い=正解がない」と考える
- プレッシャーは“自分で分解”
- 社外に相談できる仲間を持つ
英語は7割伝わればOKと割り切る
アメリカ人など英語のネイティブスピーカーと商談していると、相手のペースになりがちです。
わたしはそういう時こそ、早口にならず自分のペースで話すよう心がけています。
伝えるべきことを、事前に紙に書いておくなどして、忘れないようにします。それが相手に伝われば、商談としては成功です。
ストレス過多の場合、キャリアの選び直しを視野に
ストレスを乗り越える方法もあるけれど、どうしても合わないと感じるなら、転職も選択肢の一つです。

わたしは、外資系と日系のどちらでも7年前後働いてきました。
企業にもよりますが、一般的には外資系のほうがルール少なく気楽に働けます。
英語ができる営業職として働く場合、海外営業と外資系企業の営業は、とても親和性が高くて業務内容も似ています。日系企業の閉塞感に不満があるかたは、ぜひ外資系企業への転職も検討してみてください。
「文化の違い=正解がない」と考える
日系企業では、トヨタ式の現場主義や改善文化が根付いているため、非常に細かい企業が多いです。
対して海外では、「決めたらすぐ実行」のスピード感と合理性を重視して、考えすぎずに進めるスタンスです。

海外の顧客には、日本企業の慎重さに戸惑いを感じる方もたくさんいます。
社内で情報を共有しておけば、会社としてのGO判断も速くなります。競合他社にチャンスを取られないためには、日々の心がけが大切です。
✅ 海外営業→外資系に転職したい人へ
✅ 海外営業にこれからチャレンジしたい人へ
まとめ
海外営業は国内営業とは違ったストレスがある仕事です。
しかしストレスはどんな仕事にもありますし、上手に対処していくことで、海外営業の素晴らしさを満喫できます。
・自分に合うか合わないを見極める

無理に続けるのではなく、柔軟にキャリアを選ぶことで、自分らしく働く道が見つかります。
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